フランスの作家ピエール・ルメートルは、その鮮やかなプロット展開と意外性のある結末で多くのミステリーファンを魅了しています。
特に、彼の代表作「カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ」は、シリーズとして楽しむために読む順番が重要です。
この記事では、ルメートルの本を最大限楽しむための正しい読む順番と、おすすめ作品について詳しく解説します。
ピエール・ルメートルの読む順番とおすすめ
カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズを読む順番
ピエール・ルメートルの代表作として知られる「カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ」は、以下の順番で読むことが最も推奨されます。
1. 悲しみのイレーヌ
カミーユ・ヴェルーヴェン警部の物語は、この作品から始まります。
彼の個性や過去、そして彼が直面する連続殺人事件が描かれ、物語が進むにつれてカミーユの人生が大きく変わっていきます。
2. その女アレックス
続編である本作は、アレックスという女性が誘拐されるところから始まり、彼女の驚くべき二面性が明らかになる展開が見どころです。
被害者から加害者へ、そしてまた被害者へと立場が変わるストーリー展開が秀逸です。
3. 傷だらけのカミーユ
シリーズの最終章で、カミーユ警部は私生活でも大きな試練に直面します。
彼の人生における苦しみと悲しみが描かれ、三部作の完結を迎えます。
#13『悲しみのイレーヌ』ピエール・ルメートル
— うまいごす(戯れのすがた) (@umaigos) February 6, 2023
「とにかく……こんなのは見たことがありません」
なんだこれ……残酷ゲージにステ全振りの連続惨殺事件。悪意がSAN値をガリガリ削ってくる。酷過ぎるのに読む手が止まらない。面白い!凶の方角から手をこまねく犯罪劇に、我々は、言葉を失う。#読了 pic.twitter.com/wqKMykz4Fp
「死のドレスを花婿に」の読む順番
「死のドレスを花婿に」はカミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズとは独立した作品です。
そのため、シリーズの途中で読んでも問題ありません。
ミステリーファンには欠かせない一冊です。
ピエール・ルメートル作品の読む順番の注意点
ルメートルの作品は、日本での出版順と実際の物語の進行順が異なることが多いです。
特に「その女アレックス」を先に読むと、「悲しみのイレーヌ」のネタバレが含まれてしまうため、必ず正しい順番で読むことをお勧めします。
正しい順番で読むことが物語を最大限楽しむ秘訣です。
「その女アレックス」ネタバレと考察
衝撃のラストと伏線
「その女アレックス」は、読者の予想を大きく裏切るストーリー展開が特徴です。
アレックスは、被害者として始まりながらも物語が進むにつれて加害者へと変貌していくという、意外性のあるプロットが魅力です。
物語の終盤では、アレックスが抱える過去のトラウマが明らかになり、彼女の行動のすべてが理解できるようになります。
最後まで続くどんでん返しが読者を引きつけて離しません。
「悲しみのイレーヌ」ネタバレと考察
「悲しみのイレーヌ」では、カミーユ警部の個人的な悲劇が描かれます。
この作品はカミーユの妻であるイレーヌが大きな役割を果たし、物語は連続殺人事件とその背後にある残虐な犯罪計画が絡み合っています。
この物語の構造は、読者に衝撃を与えるだけでなく、事件の真相に迫るスリリングな展開が続きます。
ピエール・ルメートルの新刊と映画化情報
新刊情報
ピエール・ルメートルの最新作は、2024年7月22日に発売された『邪悪なる大蛇』です。
これはルメートルのデビュー作でもあり、彼のミステリー作品としては最後の作品になるとされています。
多くの読者からはその緻密なプロットと、予想を裏切る展開が高く評価されています。
また、2023年10月11日に発売された『僕が死んだあの森』も話題となっており、こちらも多くのミステリーファンに支持されています。
彼の作品に興味がある方は、この2冊をチェックしてみてください。
映画化作品
ピエール・ルメートルの小説は映画化もされており、特に有名なのが『天国でまた会おう』です。
この作品は、壮大なスケールと感情的な深さで知られており、映像化は不可能とさえ言われていました。
しかし、2017年にアルベール・デュポンテル監督によって映画化され、フランス国内で大ヒットを記録。
セザール賞では5部門を受賞し、200万人の観客を動員するなど、非常に成功を収めました。
映画は、第一次世界大戦後のフランスを舞台に、戦争で大きな傷を負った2人の兵士が織りなす壮大な物語を描いています。
監督自身も脚本に携わり、ルメートルと協力して物語の一部を改編していますが、特にラストシーンの変更については原作者のルメートルも承諾しています。
これからもルメートル作品の映画化が続くことが期待されています。
ピエール・ルメートル
— ねこぷー (@nekochanp00l) March 15, 2024
『悲しみのイレーヌ』
『その女アレックス』
『傷だらけのカミーユ』 #読了
ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作+番外編(今読んでる『わが母なるロージー』)
本当に本当に本当に本当に面白い!!!大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好 pic.twitter.com/W1RdqJXLHR
まとめ:ピエール・ルメートル作品を最大限楽しむために
- 「悲しみのイレーヌ」から読むことで物語を順番通りに楽しめる。
- 「その女アレックス」は被害者と加害者の視点が交錯するスリリングな展開が魅力。
- 「死のドレスを花婿に」は独立した作品として、カミーユシリーズとは別に楽しめる。
- 映画化の進展に期待しつつ、新刊情報もチェックしておくことが大切。