古谷実は『行け！稲中卓球部』で一世を風靡し、その後も数々の名作を生み出してきた漫画家です。
ギャグ漫画の印象が強いものの、『ヒミズ』や『ヒメアノ～ル』のように、シリアスな作風へと変化しながらも、多くの読者を魅了し続けています。
この記事では、古谷実の最高傑作をランキング形式で紹介し、彼の作品の評価や魅力について詳しく解説します。
古谷実とは？唯一無二の作風を持つ漫画家
古谷実の経歴と代表作
古谷実（ふるやみのる）は、1972年生まれの日本の漫画家です。
1993年に『行け！稲中卓球部』でデビューし、同作は1996年に講談社漫画賞を受賞するなど、大ヒットを記録しました。
彼の作品は大きく分けて2つの作風に分類されます。
特に後期の作品では、人間の心理描写や日常の中に潜む狂気をリアルに描き、映画化やドラマ化されるほどの影響を与えています。
古谷実作品ランキングベスト6
1位：行け！稲中卓球部
古谷実の出世作であり、ギャグ漫画の金字塔とも言える作品。卓球部という設定を完全に無視し、下ネタ、ナンセンスギャグ、顔芸などが炸裂。独特のキャラクター造形とシュールな展開が特徴で、多くの読者に愛されています。
おすすめポイント：
2位：ヒミズ
ギャグ漫画からシリアス路線へと転換した記念すべき作品。貧しい家庭に生まれた中学生・住田が、自らの信念を持ちながらも、人生のどん底へと落ちていく様子を描いたサスペンス。
おすすめポイント：
3位：ヒメアノ～ル
平凡な清掃員・岡田の人生に突如として現れる、快楽殺人者・森田。日常に潜む狂気を描いた問題作で、『進撃の巨人』の作者・諫山創も「生涯ベスト級」と絶賛しています。
おすすめポイント：
4位：シガテラ
冴えない高校生・荻野が、恋人との青春を謳歌する一方で、次第に日常が狂っていく様を描いた作品。シリアス路線の中でも、特に不穏な空気感が際立つ。
おすすめポイント：
5位：僕といっしょ
母親の死をきっかけに家を出た兄弟が、無計画に東京で生活するという異色のホームレス青春コメディ。『稲中』ほどのナンセンスさは抑えめだが、リアルな現実感がじわじわと効いてくる。
おすすめポイント：
6位：わにとかげぎす
32歳、友達ゼロの夜間警備員・富岡が、孤独に苛まれる中で奇妙な事件に巻き込まれる物語。冴えない男が人生を変えようとする姿を描くが、次第にダークな展開へ。
おすすめポイント：
古谷実作品の評価と魅力
1. ギャグとシリアスの二面性
古谷実の作品の最大の特徴は、前期のギャグ路線と後期のシリアス路線という二面性にあります。
特に、ギャグからシリアスへの転換点である『ヒミズ』以降の作品は、独特のダークな魅力を持ち、多くのファンを惹きつけています。
2. 人間の内面をリアルに描く筆力
『ヒミズ』や『ヒメアノ～ル』では、日常に潜む狂気や、普通の人間が狂気に落ちる過程がリアルに描かれています。
この心理描写の巧みさが、古谷実作品の評価を高める要因の一つです。
3. 短くても濃厚なストーリー
古谷実の作品は、基本的に短編・中編が中心。
『ヒミズ』や『ヒメアノ～ル』など、6巻以内で完結するものが多く、手軽に読める一方で、内容の濃さが際立っています。
まとめ
古谷実の漫画は、単なるエンターテイメントを超えて、人間の本質に迫る作品が多いのが特徴です。
未読の方は、ぜひ一度手に取って、その世界観を味わってみてください！
