中山七里ヒポクラテスシリーズ順番とドラマ相関図を完全解説!

中山七里ヒポクラテスシリーズ順番とドラマ相関図を完全解説! ほんタメ

「どんでん返しの帝王」の異名を持つミステリー作家・中山七里。数ある名作の中でも、法医学をテーマにした「ヒポクラテス」シリーズは、重厚な人間ドラマと驚愕のトリックが融合した人気作です。これから読み始めようとしている方の中には、「ヒポクラテスシリーズの読む順番が知りたい」「ドラマ版の相関図やキャストが気になる」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、中山七里「ヒポクラテス」シリーズの正しい読む順番と各作品のあらすじ、そして北川景子主演で話題となったドラマ版『ヒポクラテスの誓い』の相関図や見どころを徹底解説します。法医学教室を舞台に繰り広げられる、生と死、倫理と感情が交錯する極上のミステリー世界へ案内します。

この記事を読むと以下のことについて理解できます

  • 中山七里「ヒポクラテス」シリーズの最新の読む順番と刊行リスト
  • 各作品のあらすじと、法医学ミステリーとしての見どころ
  • ドラマ版『ヒポクラテスの誓い』のキャスト・相関図と原作との違い
  • シリーズ最新作『ヒポクラテスの困惑』までの物語の軌跡

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中山七里作品は、そのスピーディーな展開と緻密なトリックから「オーディオブック」との相性が抜群です。AmazonのAudible(オーディブル)なら、プロのナレーターによる臨場感あふれる朗読で、通勤中や家事の合間にもミステリーの世界に没頭できます。

今回紹介する「ヒポクラテス」シリーズはもちろん、『贖罪の奏鳴曲』や『連続殺人鬼カエル男』など、人気シリーズも多数ラインナップされています。まずは無料体験で、その圧倒的な没入感を試してみてはいかがでしょうか。

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中山七里ヒポクラテスシリーズの読む順番と全作品あらすじ

[中山七里]ヒポクラテスシリーズの読む順番と全作品あらすじ

中山七里の「ヒポクラテス」シリーズは、浦和医大法医学教室を舞台に、偏屈だが天才的な腕を持つ法医学者・光崎藤次郎と、彼に振り回されながらも成長していく研修医・栂野真琴の活躍を描いた物語です。

シリーズは刊行順に時系列が進んでいくため、発表された順番通りに読むのが最もおすすめです。キャラクターの関係性や過去の事件への言及があるため、順を追って読むことで物語の深みが増します。

現在のシリーズ刊行順は以下の通りです。

  1. 『ヒポクラテスの誓い』(2015年)
  2. 『ヒポクラテスの憂鬱』(2016年)
  3. 『ヒポクラテスの試練』(2018年)
  4. 『ヒポクラテスの悔恨』(2020年)
  5. 『ヒポクラテスの悲嘆』(2024年)
  6. 『ヒポクラテスの困惑』(2024年〜2025年)

ここからは、各作品のあらすじと読みどころを詳しく解説していきます。

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第1作『ヒポクラテスの誓い』の衝撃

記念すべきシリーズ第1作目です。内科医を目指していた研修医・栂野真琴が、尊敬する津久場教授の勧めで、法医学教室での研修を命じられるところから物語は始まります。

そこで待っていたのは、法医学界の権威でありながら、傲岸不遜で人嫌いな光崎藤次郎教授でした。光崎は「死体は嘘をつかない」という信念のもと、警察が事件性なしと判断した遺体にも強引にメスを入れ、隠された真実を次々と暴いていきます。

ただ、真琴は当初、生きた人間を救う臨床医こそが医師の本分だと考え、法医学に懐疑的でした。しかし、凍死や病死と思われた遺体から、光崎が「殺人」や「医療ミス」の痕跡を見つけ出す過程を目の当たりにし、次第に「死者の声なき声」を聞くことの重要性に気づいていきます。

本作の最大の魅力は、真琴の成長と光崎教授の圧倒的な推理力です。また、アメリカから来た陽気な准教授キャシー・ペンドルトンや、捜査一課の熱血刑事・古手川和也といった個性的なキャラクターとの掛け合いも楽しめます。ラストに待ち受ける衝撃の真実は、まさに中山七里ミステリーの真骨頂と言えるでしょう。

続編『ヒポクラテスの憂鬱』の展開

シリーズ第2作となる本作では、現代社会ならではの「ネットの悪意」と法医学が交錯します。

埼玉県警のホームページに、「コレクター(修正者)」と名乗る人物から謎の書き込みが投稿されます。「今後、県下で発生する自然死や事故死に企みがないかどうかを見極めろ」という犯行予告とも取れるメッセージ。その直後、アイドルの転落死や、病死に見せかけた不可解な遺体が次々と発見されます。

警察や世間を嘲笑うかのように、犯人はインターネットを通じて警察の無能さを指摘します。古手川刑事と真琴は、光崎教授の力を借りて、一見なんの変哲もない遺体に隠された「作為」を探し出そうと奔走します。

本作では、法医学教室のメンバーの結束がより強固になります。特に、真琴が法医学者としての自覚を持ち始め、光崎教授のサポート役として機能していく様子が描かれています。「コレクター」の正体とは誰なのか、そしてその目的は何なのか。二転三転する展開に、ページをめくる手が止まらなくなる一冊です。

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シリーズ最新作までの軌跡と魅力

第3作以降も、社会派ミステリーとしての強度がさらに増していきます。

第3作『ヒポクラテスの試練』

ある元都議会議員が肝臓がんで急死します。しかし、光崎教授はその死因に疑問を抱き、解剖を強行。そこから発見されたのは、驚くべきことに変異した寄生虫(エキノコックス)でした。感染爆発(パンデミック)の危機を防ぐため、真琴とキャシーは感染源と思われるニューヨークへと飛びます。国際的なスケールで描かれるバイオサスペンスであり、貧困や格差問題にも鋭く切り込んだ意欲作です。

第4作『ヒポクラテスの悔恨』

光崎教授がテレビ番組で「世の中の問題の九割はカネで解決できる」と発言したことが発端となり、「自然死に見せかけて人を殺す」という脅迫状が届きます。熱中症、バイク事故、新生児の突然死など、一見バラバラに見える死因の裏に、30年前の因縁が浮かび上がります。光崎の過去が明らかになる重要なエピソードです。

第5作『ヒポクラテスの悲嘆』

「7040問題」「8050問題」「老々介護」といった、現代日本が抱える家族の闇をテーマにした連作短編集です。餓死した引きこもりの女性の胃の中から見つかった意外なものとは? 社会から孤立した家庭内で起きる悲劇に、法医学のメスが冷徹かつ慈悲深く入ります。

第6作『ヒポクラテスの困惑』

舞台は2020年4月、新型コロナウイルスが猛威を振るう真っ只中。富豪や有名人が「未承認ワクチン」を接種した後に急死する事件が発生します。未知のウイルスへの恐怖心につけ込む悪意と、パンデミック下での法医学の苦闘を描いた、極めて現代的なテーマの作品です。

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中山七里ヒポクラテスシリーズドラマの相関図と順番の比較

中山七里ヒポクラテスシリーズドラマの相関図と順番の比較

本シリーズは、2016年にWOWOWの「連続ドラマW」枠で『ヒポクラテスの誓い』として映像化されました。原作の持つ緊迫感とリアリティをそのままに、豪華キャストの競演で高い評価を得ています。

ドラマ版を見ることで、小説のイメージがより鮮明になり、作品世界を深く理解することができます。ここでは、ドラマ版の基本情報と、原作ファンも気になる「相関図」や「違い」について解説します。

『ヒポクラテスの誓い』ドラマ概要

  • タイトル: 連続ドラマW ヒポクラテスの誓い
  • 放送年: 2016年
  • 話数: 全5話
  • 主演: 北川景子
  • 監督: 内片輝 ほか
  • 脚本: 篠﨑絵里子 ほか

ドラマ版は、原作第1作『ヒポクラテスの誓い』をベースに構成されています。北川景子さんが、医療ドラマ初挑戦にして、研修医・栂野真琴役を熱演。白衣姿の凛とした佇まいと、法医学の現実に葛藤する繊細な演技が話題となりました。

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ヒポクラテスの誓いドラマ相関図の整理

ドラマ版では、原作の魅力を活かしつつ、映像作品として最適化されたキャラクター配置がなされています。特に注目すべきは、主要キャストの豪華さと、一部オリジナルキャラクターの存在です。

【浦和医大 法医学教室】

  • 栂野真琴(北川景子): 主人公。内科医志望だったが、法医学教室へ研修に来る。真面目で正義感が強い。
  • 光崎藤次郎(柴田恭兵): 法医学教授。白髪のオールバックに鋭い眼光。解剖技術は超一流だが、口が悪く偏屈。
  • 樫山輝(濱田マリ): 准教授。ドラマオリジナルのキャラクター。原作のキャシー・ペンドルトンのポジションに近いが、設定は大きく異なる。

【埼玉県警 捜査一課】

  • 古手川和也(尾上松也): 刑事。光崎とたびたび衝突するが、その腕は認めている。熱血漢。

【浦和医大 内科】

  • 津久場公人(古谷一行): 内科教授であり、医大の権力者。真琴の尊敬する上司だが、光崎とは過去に因縁がある模様。
  • 柏木裕子(佐藤めぐみ): 真琴の親友。不可解な病状で入院することになり、物語の鍵を握る。

ドラマ版の最大の特徴は、原作の「キャシー・ペンドルトン」が登場しない点です。原作では明るいアメリカ人准教授としてムードメーカー的な役割を果たすキャシーですが、ドラマでは濱田マリさん演じる「樫山輝」という日本人准教授に変更されています。この変更により、法医学教室の雰囲気がより日本的で重厚なものになっていますが、コミカルな要素もしっかりと残されています。

また、光崎教授(柴田恭兵)と津久場教授(古谷一行)の対立構造が、ドラマ全体を貫く大きな軸となっており、ベテラン俳優同士の演技合戦は見応え十分です。

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原作とドラマの違いを楽しむポイント

原作ファンがドラマを見る際に注目してほしいのが、「映像ならではの解剖シーン」と「オリジナル展開」です。

1. 解剖シーンのリアリティ

文章では想像に委ねられる解剖シーンですが、ドラマでは精巧な造形と演出により、非常にリアルに描かれています。もちろん、視聴者が不快にならないギリギリのラインで表現されていますが、法医学の「凄み」を視覚的に理解するには最適です。柴田恭兵さんの美しいメスさばき(所作)は必見です。

2. 柏木裕子をめぐるサスペンス

原作同様、真琴の親友・裕子の発病と死が物語のクライマックスに関わってきますが、ドラマではそのプロセスや周囲の人間模様がよりドラマチックに演出されています。特に、真琴が親友の死に直面し、法医学者として覚悟を決めるシーンは涙なしには見られません。

3. キャクターの年齢感と雰囲気

原作の光崎教授は「初老の小男」というイメージで描かれることが多いですが、ドラマ版の柴田恭兵さんは「ダンディでスタイリッシュ」な光崎像を作り上げています。「あぶない刑事」シリーズとは一味違う、静寂の中に狂気を秘めたような演技は、新しい光崎藤次郎の魅力を引き出しています。

🎧 ドラマを見た後は原作で深掘り

ドラマを楽しんだ後は、ぜひ原作小説やAudibleで続きの世界を楽しんでください。ドラマでは描かれなかったキャシー准教授の活躍や、その後の真琴の成長物語は、原作でしか味わえません。

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まとめ

  • ヒポクラテスシリーズは刊行順(誓い→憂鬱→試練→悔恨→悲嘆→困惑)に読むのがベストである
  • 第1作『ヒポクラテスの誓い』は、研修医・真琴が法医学の洗礼を受ける導入編である
  • 第2作『ヒポクラテスの憂鬱』は、ネット社会の悪意と法医学の対決を描いている
  • 第3作『ヒポクラテスの試練』は、パンデミックをテーマに海外へ飛び出すスケールの大きさが特徴である
  • 最新作『ヒポクラテスの困惑』では、コロナ禍を舞台にした現代的なミステリーが展開される
  • ドラマ版はWOWOWで2016年に放送され、北川景子と柴田恭兵が共演した
  • ドラマ版には原作の人気キャラ「キャシー」が登場せず、オリジナルキャラに変更されている
  • ドラマ版は全5話構成で、原作第1作の内容を凝縮して描いている
  • 光崎教授の「死体は嘘をつかない」という信念がシリーズ全体を貫くテーマである
  • 解剖シーンの描写はリアルだが、そこから導き出される人間ドラマこそが本質である
  • Audible版では、プロの朗読により緊迫感あるミステリー体験が可能である
  • シリーズを通して、研修医・真琴が一人前の法医学者へと成長する過程を楽しめる
  • 刑事・古手川と法医学教室の面々との、対立しながらも信頼し合う関係性が魅力的である
  • 各作品は独立した事件を扱っているが、背景にある人間関係は連続している
  • ミステリー好きだけでなく、医療ドラマや社会派ドラマが好きな人にもおすすめできるシリーズである
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