ミステリーマニアのヨビノリたくみさんによる『日本推理小説三大奇書』の紹介です。
奇書と言われる所以、色々あるんですけど…奇抜・難解・読了困難!僕自身も何度も挫折しております…。
たくみさんなのに?ミステリー1000冊読んでいる男が?
難しいって…。やっぱり憧れですよね。読んでおきたい!
だから、今回は少し紹介をして興味持ってもらって「もう一回挑戦しようかな」とか「知っておきたい」って人に向けて話をしていこうかなと思います。
『ドグラ・マグラ』夢野久作/角川文庫
探偵小説家・夢野久作の代表作のひとつであり、構想・執筆に10年以上の歳月を費やしたという超大作が本書「ドグラ・マグラ」です。1935年に刊行された作品ですが、日本探偵小説三大奇書に数えられるなど、時代を超えて多くのファンを獲得している名作です。本作は、夢野久作の特徴のひとつとしてあげられる「書簡をそのまま地の文として羅列し作品とする書簡体形式」で、全体の半分以上がこの形式で描かれているのも特徴です。また、一読しただけでは、本作の内容を完全に理解することは容易ではありません。じっくりと作品と向かい合って読み返してみると、読み返すたびに作品から得られるモノが変わっていくトコロも非常に面白い作品です。
主人公と同じ感覚を味わうことできる作品。最後まで読めばどんでん返しも待っている!
『黒死館殺人事件』小栗虫太郎/ 角川文庫
昭和初期の探偵小説ブームを作った作家、小栗虫太郎の長編小説。初出は「新青年」[1934(昭和9)年]。夢野久作「ドグラ・マグラ」、中井英夫「虚無への供物」と共に日本探偵小説史上の「三大奇書」と呼ばれる小栗の代表作。豪壮を極めたケルト・ルネサンス様式の城館「黒死館」で起こる奇怪な連続殺人事件に挑む探偵法水麟太郎の姿を描く。
難しい用語がたくさん出てきて、一行目から挫折するほど難解な作品!
『虚無への供物』中井英夫/講談社文庫
昭和二十九年の洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司(そうじ)・紅司(こうじ)兄弟、従弟の藍司(あいじ)らのいる氷沼(ひぬま)家に、さらなる不幸が襲う。密室状態の風呂場で紅司が死んだのだ。そして叔父の橙二郎(とうじろう)もガスで絶命――殺人、事故?駆け出し歌手・奈々村久生(ななむらひさお)らの推理合戦が始まった。
ユーモアがあって、奇書の中でも一番読みやすい本。でも、オチが独創的!